番外編 第1回 妊娠中の危険な出血

番外編 第1回 妊娠中の危険な出血

こんにちは。マミィクリニック伊集院です。
今回のブログは、マミさんの妊娠経過シリーズの番外編としてお届けします。
テーマは「妊娠中の危険な疾患」
3回に分けて解説していきます。

 

第1回:妊娠中の危険な出血 ←今回はここ!
第2回:妊娠と糖尿病
第3回:妊娠と高血圧

 

「妊娠中の出血」と聞くと「少し休めば大丈夫かな?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、中には赤ちゃんとママの命にかかわる重大なサインが隠れていることがあります。

今回は妊娠中に注意すべき「危険な出血」についてお伝えします。

 

妊娠中の特に危険な出血とは

妊娠中の出血はその時期や出血の量・色、その時のママや赤ちゃんの状態によって原因や緊急性が異なります。

今回は妊娠中の出血の中でも特に怖い
常位胎盤早期剝離(じょういたいばんそうきはくり)
について説明したいと思います。

 

常位胎盤早期剝離とは?

通常、胎盤は赤ちゃんが生まれたあとに役目を終え、子宮から剥がれます。
しかし赤ちゃんが生まれる前に胎盤が剥がれてしまうことがあり、これを常位胎盤早期剝離(じょういたいばんそうきはくり)と言います。

 

胎盤は、赤ちゃんに酸素や栄養を送る重要な役割を担っています。
そのため胎盤が早く剥がれると赤ちゃんは酸素不足になり、脳性麻痺などの後遺症や死亡につながることがあります。

またママも重篤な状態となることもあるため大至急の対応が必要です

症状は?

常位胎盤早期剝離のよくある症状は以下4点です。

  • 性器出血
  • 腹痛
  • お腹の張り
  • その他

この4点について詳しくに説明していきます。

性器出血

さらさらとした出血が見られます。

胎盤の位置や剥がれた胎盤の部位によって、出血の量は多量のこともあれば少量のこともあります。

腹痛

急な腹痛、押すと痛い「圧痛」が見られます。

腹痛の部位は、胎盤が剥がれた部位に一致します。

お腹の張り

腹痛に続いて、持続的なお腹の張りが起こると言われています。

子宮はかたく、「板状硬」と呼ばれます。

その他

その他の症状としては、胎動減少や便意、めまいなどもあると言われています。

 

 

⚠腹痛やお腹の張り、性器出血などは切迫早産の兆候、または陣痛やおしるしなどの分娩の特徴と判別が困難なことがあります

危険因子は?

妊娠高血圧症候群

「強い頭痛が続く」「目がちかちかする」などの症状がある場合は受診しましょう。
予防には睡眠や休養を十分にとり、塩分控えめでバランスの良い食事を心がけましょう。

 

常位胎盤早期剝離の既往がある

以前の妊娠で常位胎盤早期剝離の既往がある場合、必ず妊婦健診で主治医に相談しましよう。

腹部の外傷

転倒や事故などでお腹に衝撃を受けた場合はリスクが高まります。
自宅で様子を見るのではなく必ず受診をするようにしてください。

喫煙

妊娠中の喫煙は常位胎盤早期剥離のリスクが高まり、胎児の発育にも悪影響を与えます。
ママ自身の喫煙はもちろんのこと、周囲の人もママのそばでの喫煙はやめましょう。

予防・早期発見のためにできること

  • 定期的な妊婦健診を受ける
  • 気になる症状があればすぐに分娩機関に相談する
  • 睡眠、栄養、休養のバランスを保つ

 

「なんとなくいつもと違う」と感じたら、自己判断せず受診することが赤ちゃんとママを守る最も確実な方法です。

 

まとめ

妊娠中の出血は、必ずしも危険なものとは限りませんが、中には命に関わる緊急事態が隠れていることがあります。
「少し様子をみよう」と思わず迷ったらすぐに相談しましょう。

次回は「妊娠と糖尿病」についてお届けします。どうぞお楽しみに