
妊娠中期編 第4回 妊娠中のむくみ予防策はある?
こんにちは。マミィクリニック伊集院です。
今回も前回に引き続きマミさんの体験談も交えながら妊娠中期の過ごし方についてお話していきます。
▼これまでのテーマ
第1回 腰痛の改善策はある?
第2回 妊娠中の運動おすすめは?
第3回 お腹の張り受診の目安はある?
第4回 妊娠中のむくみ予防策はある? ←今回はここ!
第5回 体重管理どうすればいい?
前回までのおさらい
料理中やお姉ちゃんになる娘さんと公園で遊んでいる時などにお腹の張りを感じるようになったマミさん。
上のお子さんがいるとつい無理をしてしまうこともありますが、なるべくストレスをためず、無理しないよう過ごしています。
現在のマミさん
妊娠26週を過ぎ、お腹も大きくなってきました。
そんな時、マミさんから新たな悩みが…。
「夕方になると足がパンパンになって靴がきつく感じるんです。朝はそうでもないのに…」
今回はマミさんのように
“靴が窮屈になった”
“指輪が抜けなくなった”
“足がだるい” など
妊娠中期の不快な症状「むくみ」
について原因や予防法、危険なむくみについて分かりやすく説明していきます。
妊娠中のむくみって?
妊娠中、特に中期~後期にかけてよく見られるのが「むくみ(浮腫)」です。
このむくみは、
・妊娠によるホルモンバランスの変化
・赤ちゃんに栄養や酸素を送るために血液量 が増えることで血管の外に水分が染み出しやすくなる
・子宮が大きくなることによって血管が圧迫される
・運動不足によって血液が滞りやすい
など様々な原因が関わっています。
むくみやすいのは主に足や指先、顔まわり。
朝はむくんでいなくても夕方にかけてむくみが強くなるというパターンはよくあるものです。
むくみ改善のためにできること
むくみは日々の生活習慣を見直すことで予防・軽減が期待できます!
足を高くして休む
特にむくみやすい足は、
心臓より高くして休むのがポイント◎
ソファーやベッドで休む時にクッションを使ってみると良いでしょう
塩分控えめの食事
塩分の摂りすぎは、体内に水分をため込む原因になります。
加工食品やインスタント食品などは塩分を多く含むため避けるようにするなど、食生活に気を付けることもポイントです。
こまめな水分補給
むくむからと言って水分を控えることは逆効果です。
水分が足りないと逆にむくみがひどくなることも!
少しずつ頻繁に飲むよう心がけましょう。
締め付けの少ない衣類を選ぶ
締め付ける下着や靴下のゴムがきついと血流を妨げます。
マタニティ用を活用し、ゆったりとした締め付けの少ない衣類を選びましょう。
こんな時は受診を!
ほとんどの妊婦さんのむくみは生理的なものですが、中には注意が必要なケースもあります。
以下のような症状がある場合は、妊娠高血圧症候群が関係していることもあるため必ず受診してください。
- 急な体重増加
- 顔や手のむくみが強い
- 朝になってもむくみが引かない
- 血圧が高い(140/90mmHg以上)
※この妊娠高血圧症候群については、今後のブログで詳しく説明する予定です
当院でのむくみ予防策
当院では、むくみ予防として「BIBIソックス」という着圧ソックスをおススメしています。
このソックスは足首からふくらはぎにかけて段階的に圧力をかけることで、
足に滞りがちな血液やリンパ液の循環をサポートしてくれると言われています。
当院では妊婦検診の際、実際に試着して効果を体感していただいています。
気になる方はいつでもお声がけください。
ちなみに当院では分娩の際、必ず着圧の強い弾性ストッキングを使用しています。
分娩中は長時間同じ姿勢でいるため、血栓と言って血の塊ができやすくなるためそれを予防することができます。
マミさんのその後
マミさんは、「BIBIソックス」を購入するとともに、休む時は足を高くするなど日常生活を送る中で
取り入れやすいことから実践しているようです。
最後に
妊娠中のむくみはよくあることですが、だからこそ「ちょっと変だな」と感じた時は早めに相談することが安心につながります。
マミさんのように妊娠中期の体のサインを受け止めながら、無理せず過ごしていきましょう!
次回は「体重管理」についてお話します。お楽しみに!