どうして食べてくれないの?「食わず嫌い」との向き合い方

どうして食べてくれないの?「食わず嫌い」との向き合い方

皆さんこんにちは。マミィ保育園の保育士です。

元気よく活動をして、疲れてヘトヘトになった体と心を満足させる時間。
それが子ども達が大好きな給食の時間です。

そんな食事の時間に子ど達と関わっているとよくあるのが、「これ、いらない!」という一言。
なかには、お皿をお友達に渡す子も。
どうしたのか理由をきいてみると「食べたことがないから嫌」
皆さんも耳にしたことがあると思います。いわゆる「食わず嫌い」です。

改めて食わず嫌いについて調べてみました。

食わず嫌いとは

1.食べたことがなく、味もわからないのに嫌いだと決め込むこと。また、その人。
2.ある物事の真価を理解しないで、わけもなく嫌うこと。

引用:『デジタル大辞典』(小学館)

つまり、見た目や匂い、名前などの印象で食べたことがないのに、その食べ物を始めから
嫌って食べないとのことです。
子どもたちにも多く見られる傾向です。

子どもの苦手な食べ物は栄養価が高いものが多く好き嫌いしないで食べてほしいですよね。

そこで今回は、保育の現場で実践している、子ども達への「食わず嫌い」への対応をご紹介します。

対応のポイントとして

無理強いをしない

「食べないと大きくならないよ」と言って無理強いすると余計に苦手意識が強まってしまうことがあります。
「先生が食べようかな」と食べるフリをしたり「○○と混ぜてみようか」と好きな食べ物と混ぜたりすると食べることもあります。

一緒に調理する・選ばせる

調理前の状態を知ると興味を持つことができます。食材を見て、触れることで親しみが生まれ
自分で作った満足感を味わうことができます。また、食材を半分に切り、「これとこれならどっちがいい?」と聞いて選んでもらいます。
「自分で選んだものだから食べようかな」という気持ちにつながることもあります。

小さな成功体験を重ねる

「頑張れ頑張れ○○ちゃん」と応援をして子どもが一口だけでも食べることができたら、「すごーい!!食べられたね」と思いっきり褒めます。
すると少量でも「食べられた」という認識ができます。それを積み重ねていくと自信を育てることができます。製氷機の容器や小分けの皿に少量ずつ入れるのもありですね。

他の人が美味しそうに食べる姿を見せる。

お友達が食べている様子も見てもらい「美味しいよね」と言い興味を引きだします。
お友達の姿から「ちょっと食べてみようかな?」と自然と食べてもらうことがあります。お家だとパパやママが食べて
大きなリアクションで美味しいと言うと効果的かもです。

自宅で子どもと一緒に食材を育てる

食わず嫌いで多いのは野菜です。野菜はお店で買うだけではなく、自宅でも栽培できます。
畑がなくてもプランターを使ってベランダ等で栽培できますし、切った後のネギをコップに入れておくとそのネギが育ちます。
自分で育てたことでその野菜に興味を示し、食べるようになった例もあります。
マミィ保育園では、今年野菜作りを始めました。トウモロコシは種植えから子どもたちと一緒に行い、芋はツルを子どもたちと植えました。
そのように子どもたちに関わらせながら育てることで食べ物に興味をもってもらいたいことがねらいです。

まとめ

今回、説明したポイントはあくまで一例です。
この方法で上手くいく子もいれば別の方法じゃないと上手くいかないこともあります。
「食わず嫌い」は子どもにとって未知のものへの防衛反応でもあります。
「食わず嫌い」は無いことにこしたことはありませんが、子どもの食事で大事なことは楽しさです。
食事が嫌な時間にならずに「楽しい」と思えると色々な食べ物に興味をもってくれると思います。

焦らずにゆっくり見守ることも大切なことだと思います。