赤ちゃんの「反り返り」が気になる?   〜考えられる原因とご家庭でできる工夫〜

赤ちゃんの「反り返り」が気になる? 〜考えられる原因とご家庭でできる工夫〜

赤ちゃんが背中をぐっと反らせる姿を見て、
「これって大丈夫?」「発達に影響はないのかな…」と心配になるママやパパも多いと思います。

今回は、赤ちゃんの反り返りについて

  • よくある場面
  • 注意したいサイン
  • ご家庭でできる工夫
  • 相談の目安

を、理学療法士の視点からわかりやすくまとめました。

 

赤ちゃんの「反り返り」とは?

反り返りとは、赤ちゃんが背中を弓なりに反らせるような動きのこと。
特に 生後1〜4か月ごろ に多く見られます。

よくある場面

  • 抱っこしようとすると急に反る
  • 寝かせようとすると反って泣く
  • 授乳中に反って飲みにくそうにする

正常な反り返りと注意が必要な反り返り

成長の一部としてよくある反り返り

  • 泣いているときに一時的に身体を反らせる
  • おむつ替えや着替えで緊張して身体が硬くなる
  • 目が合い、笑いかけに反応する

注意が必要なサイン

  • 日常的に反り返りが強く、抱っこしづらい
  • 身体が硬く、動きがぎこちない
  • 目が合いにくい、表情が乏しい
  • 頭がいつも同じ方向に傾いている(斜頸など)
  • 首のすわりや寝返りが著しく遅れている

考えられる原因

筋肉のかたさ

筋緊張が強く、反る動きが出やすい

感覚の過敏さ

光や音、触れられる刺激に敏感で反応する

向き癖や姿勢の偏り

いつも同じ方向を向いているための癖

発達のアンバランス

姿勢や動きのバランスが育ちにくい

ご家庭でできる工夫

抱っこの工夫

  • 首がすわるまでは、背中を丸めるように横抱きを意識
  • 抱き上げや寝かしつけは、ゆっくりやさしく動かす

向き癖への工夫

  • 寝かせるときは体ごと向きを変える
  • おもちゃや声かけで視線を誘導
  • 家族の顔が向き癖と反対側にあるよう工夫する

遊びを通したサポート

  • 少しずつ「うつ伏せ遊び」を取り入れる
  • 向かい合い抱っこで、目を合わせて笑顔で話しかける

相談したほうがよいタイミング

次のような様子が見られる場合は、早めに小児科や発達支援の専門家に相談しましょう。

  • 生後2〜3か月を過ぎても強い反り返りが続く
  • 目が合いにくく、抱っこがしにくい
  • 首のすわりや寝返りが大きく遅れている

まとめ

赤ちゃんの反り返りには、成長の一部として自然なものと、早めの対応が必要なサインがあります。

「ちょっと気になるな…」と感じたら、一人で抱え込まずに医療機関や専門家へご相談ください。
理学療法士としても、赤ちゃんが安心して動き・育つお手伝いができれば嬉しく思います。